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絶対は存在するのか

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あなたは、絶対という言葉を使ったことがありますか?

おそらく、一度も使ったことがない人はいないでしょう。

もちろん私も使ったことがあります。

 

「絶対にありえない」

「絶対に晴れるはず」

「絶対に成功する」

色々な場面で使えるこの言葉ですが、本来の意味である、「100%の確率であり、他の何物にも制限されない様」という意味でつかわれることは少なく、強意や過大表現でよく使われています。

 

ここで、少し疑問に思いませんか?

この世界には、本来の絶対の意味で形容できる事象は存在するのか?

 

ということで今回は哲学的な話題、絶対が存在するかしないかについて考えていきます!

それではいってみよう!

 

 

① 否定派『証拠のイタチごっこ』

絶対が存在するかしないか確かめるうえで先ず頭に浮かぶのは、「私は昨日までの人生を生きていた」などのことではないでしょうか?

おそらく、あなたが人生を生きてきたことは正しいでしょう。

しかし、確証が無い

 

あなたが人生を生きてきたという証拠は、あなたの記憶なのでしょうが、あなたの記憶が正しく、人工的に植え付けられたものでもなんでもないという証拠はありません。

あなたの記憶の正しさを証明する証拠が見つかったとしても、その証拠が正しいという証拠を見つけなければ、証拠が確証を得るためには意味を成しません。

つまりは、絶対の存在を証明するためには、証拠の正しさを証明する証拠の正しさを、証明し続けなくてはいけません。

 

つまりは無限ループになるので、終わりはない。

そのため、絶対の存在を証明することは不可能という意見です。

 

 

② 肯定派『絶対の数学的証明』

絶対の存在を、数学的な証明を用いて証明します。

この証明には背理法を用いるので、まずは背理法の説明からしたいと思います。

 

背理法の照明では、まず正しい事を証明したい条件の否定を仮定条件にします。

今回の場合は、絶対の存在を証明したいため、絶対が存在しないとして証明を開始します。

そして、その証明を進めていくうちに、その証明内で矛盾が発生することがあります。

今回の場合は、絶対が存在しないとしたら起こるはずのない事が証明内で起こることになります。

そして、証明内に矛盾が発生した時、仮定条件の否定…つまりは正しい事を証明したかった条件が正しい事が証明されます。

 

少し難しい感じですが、見てもらえれば分かるとおもいます。

※数学にあまり詳しくない方にも分かりやすいように、表現が正確でない箇所があります。

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証明開始

 世界は数学(分野)を含むことより、

  「世界に絶対が存在しないなら、数学にも絶対が存在しない」は正しい…(1)

 世界には、絶対は存在しないとする。

  (1)より、数学には絶対は存在しない

  よって、数学には絶対は存在しない…(2)

 数学では、証明で求められた解は正しく、そのルールは絶対である。

  よって(2)と、この証明に解が出ることは、矛盾する

 よって、世界には絶対が存在する

証明終了

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このようにして、絶対の存在を証明する意見です。

 

 

③ 否定派『②の証明経過中の前提の否定』

②の証明が成立するには、
「世界に絶対が存在しないなら、数学にも絶対が存在しない(以下 条件1)」事と、
「数学では、証明で求められた解は正しく、そのルールは絶対である(以下 条件2)」事が
正しい必要があります。

この否定派の意見は、それらの事が正しくないとして、絶対の存在を否定するものです。

 

細かい話をすると長くなるので、細部をそぎ落とし、順を追って説明します。

まず条件2についてですが、証明で求められた解を絶対的に正しいものとすることは、数学の中で決められたことであって、世界の真理ではありません。

少し難しい内容ですが、例を挙げて説明しましょう。

みなさんは、三角形の内角の和は180度になることをご存じなはずです。

しかし実は、日常生活ではありえない次元の話では、内角の和が180度にならない三角形も存在するのです。

しかし皆さんは、三角形の内角の和は絶対に180度だと習いました。

 

なぜ皆さんが、間違った内容を習ったかと言うと、面倒くさいからです

もし、内角の和が180度にならない三角形を考慮に入れて問題を解くと、わざわざその三角形が存在する次元が、日常的な次元であることを証明しなくてはならなくなります。

その面倒を省くために造られたのが、数学の中での決め事。

条件1も、数学の中での決め事であるため、必ずしも条件2に適用され、世界の真理とされるとは限らないのです。

 

 

④ 肯定派『二択の絶対』

①・②・③に比べて、今回の意見は、実に単純です。

今までは、絶対が存在するかしないかについて話してきましたが、つまりは、「絶対は、存在するかしないかのどちらか」と言いたいのが④の意見です。

 

確かに、言われてみればそうですね。

全ては絶対に、ある条件に合うか合わないかのどちらかです。

ある定数zが、1か1以外の数字のどちらかであるように。

 

しかし、この意見をも「不完全だ」と否定する、衝撃の否定派意見も存在します!

 

 

⑤ 否定派排中律の否定』

排中律とは、④で紹介した「全ては、ある条件に合うか合わないかのどちらか」というものであり、②の証明で用いた背理法を正しい証明手順たらしめている法則です。

つまりこの排中律の否定は、②と④の肯定派意見を全面的に否定することになります。

それでは、例を挙げて、内容を紹介していきたいと思います。

 

とある人が、「私は今、嘘をついています」と言ったとします。

この発言が、嘘か真実かを見ていきます。

嘘だった場合

嘘だった場合は、「嘘をついています」という発言が嘘になるので、[私]は真実を言ったことになりますが、はじめに「嘘だった場合」としているので、矛盾が生じます。

背理法を用いれば、この時点で真実だと確定しますが、今回は真実だった場合についても見ていきます。

真実だった場合

真実だった場合は、「嘘をついています」という発言が真実になるので、[私]は嘘を言ったことになりますが、はじめに「真実だった場合」としているので、こちらも矛盾が生じます。

 

つまりは、「私は今、嘘をついています」という発言は、嘘でも真実でもありません

排中律の法則下では、ある発言「私は今、嘘をついています」は嘘か嘘でないか…つまりは嘘か真実かに分けられるはずですが、実際は分けられていません。

 

今回の、嘘か真実かの選択肢ではたまたま嘘でも真実でもない例が見つかりましたが、絶対が存在するかしないかについての選択肢でも、例が見つかっていないだけで、存在しているワケでも存在していないワケでもない例が存在するかもしれません。

つまりは、そんな例が存在しない事を証明すればいいのですが、それは悪魔の証明と呼ばれ、存在しない事を証明することは不可能とされています

 

それらのことを踏まえて排中律を否定し、絶対の存在をも否定するのが、今回の意見です。

 

 

まとめ ~世界は非絶対的な要素で成り立っている~

最終的には、否定派の意見が肯定派の意見を全否定したので、やはり絶対は存在しないのでしょうか?

しかし、確かに思い返してみれば、絶対的に確証が持てることってありませんよね。

 

ちなみに、あなたが今この記事を読んでいることも、絶対に確証が持てるものではありません。

昏睡状態のあなたの脳に、直接情報が送り込まれている

眠っているあなたの夢の中の想像の産物…

あなたの中の絶対が間違っている可能性は、無限大に存在しています…

 

以上です。