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黒いキャンバス白い君

ただただ呆然と

真っ黒に塗り潰されたキャンバスを

見つめていた

 

沸き上がる感情は無く

心には常に絶望が居座っていた

 

僕の意思に関係無く塗り潰された

真っ黒なキャンバスは

明るい未来を閉ざすのに

十分すぎた

僕はもう

未来を考えるのが嫌になった

 

鈍く響く

赤茶色の怒号

圧し潰す

墨色の空気

抱き掛かる

青紫色の疲弊

立ち塞がる

灰色の交差点

迫り来る

薄黄色の決戦

 

あらゆる色で塗られた僕のキャンバスは

黒く閉ざされてしまった

 

そんな僕の頬を

君が優しく撫でる

 

まだ僕の絵は始まったばかりだと

そう教えてくれた

 

僕の右手の白い筆には

溢れんばかりの君が

詰まっていた

 

白い君は

僕のキャンバスの真っ黒な雲から

一筋の光を落とした

 

白い光は

白い君が

白い希望へ導いてくれる

未来への道のように見えた

 

絶望してはいけない

未来はまだまだ続いていて

アナタは描き始めたばかりなのだから

せめて希望を抱いて

アナタの絵を描き上げなさい

 

そう教えてくれた白い君は

僕にとって

希望そのもの

 

絶望してはいけない

僕の黒いキャンバスに

希望を描かなくてはいけないから…